お知らせ

当院の新型コロナウイルスへの対応策

はじめに

医療法人友愛会では、医療機関として、医療技術の向上を目指す事はもちろんの事、当法人をご利用されておられる方々の快適さや利便性の改善にも努めて参りました。
また、安心して働ける職場を地元に提供する事も、当法人の大切な社会貢献の一つであると考え、職場環境の改善にも配慮をして、日々創意工夫を行っております。

危機管理対策の開始

2016年より、本格的に不測の事態に対する危機管理への 対応を進めて参りました。
様々な医療資材が必要な透析治療を中心に、2019年8月より、医療資材の備蓄を開始しており、これが奏を功し、今回の新型コロナウイルス発生におきましても、医療スタッフのマスク不足や、消耗品の不足を回避する事が出来ました。(当院通院中の患者様からのご厚意で、沢山のマスクをご寄付頂き、有り難く活用させて頂きました。この場をお借りして厚く御礼申し上げます。)

現状

さて、1月からの緊急事態宣言の継続により、令和3年2月末現在、新型コロナウイルス感染症は、徐々に落ち着きを見せてきております。しかし、以前の生活に戻れるかどうかは全く不透明で、予断を許さぬ状況 が続くと予想されています。これまで幸いな事に、当院においては、所属スタッフや透析患者において、1名も新型コロナ陽性は発生しておりませんが、引き続き気を引き締め、万が一の事態でも対応出来ますように、皆さんと協力して、この非常時を乗り切って行きたいと考えております。今後とも、ご理解、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

当院独自の対応

「マスク着用」「手洗い」「3蜜の回避」等は、厚労省が薦める一般対策であります。私達は、それだけでは不十分と考え、医師を含む全てのスタッフが協力し、知恵を絞って独自の対策を考案し、実行をして参りました。ここでは、これまで独自に考案し、実行して参りました幾つかの対策を、時系列で御紹介致します。

2020年3月

新型コロナウイルス対策室を設置し、情報収集と対応策を協議。感染拡大の対応のため、ビニールシート、アルコール等消毒薬の確保を開始。大学病院透析室とも積極的に情報交換を開始。

4月

当院の感染設備を見直し、改装案を検討し、実行へ。

1. 発熱感染者用の透析室を新設

当時、ウイルス検査法が確立されていない時期であったため、念のため、発熱患者さんを別室に隔離して、通常換気を行って透析治療を開始した。

2. 感染者用透析室の設置を検討感染者用透析室の設置を検討

感染が拡大し、病院での入院透析が不可能となった場合、自院での透析が必要となる為、その事態を考慮して、我々が独自に考案して作製した強力な強制換気装置を設置した。
(足元からの強制換気をすることで、感染患者、及び感染疑い患者専用透析室からの空気が、一般治療室へ流れ込む事が殆ど無く、また専用室で作業中のスタッフも感染のリスクが大きく低下すると考えている。)

各部屋に独自で開発した陰圧システムを設置


拡大


電源を入れると・・・
空気が外へ排出される

3. 陽性患者の移動の為の車椅子を作製


移動用車椅子

4. スタッフアンケートを開始

全スタッフに対して、コロナ陽性者の治療従事に関する参加意思の確認を開始した。

5月 待望の新型「オゾン殺菌装置」が搬入される。


(オゾン殺菌装置)

この医療機器は、家庭用電力を利用して、通常の空気から殺菌作用の強力なオゾンを作製する機械で、世界で唯一、新型コロナウイルスに対する有効性が認められている。
現在同機器の納入は数十万台待ちと言われている。
高濃度オゾンは人体にも若干有害であるとされているが、並行して購入したオゾン分解装置を活用している事から、殺菌終了後のオゾン除去を速やかに行う事で、安全の確認を行っている。
なお、理論的には隔離部屋を2時間程度で部屋の隅々まで殺菌可能であるが、念のため、6月中に実証テストも実施した。(この一連の経緯は、令和3年2月の奈良県透析部会総会の学会において、当法人の実証責任者である、田仲直弘臨床工学技士が発表を行い、好評を得た。)

6月 スタッフ専用の宿泊施設を確保。

感染患者の治療従事者で、帰宅が好ましくないと判断された際の宿泊施設を確保した。

7月「オゾン殺菌装置」のプロトコールを作成。

各施設に適した殺菌装置のマニュアルを作成した。

8月 コロナ感染疑い患者専用の診察室設置

地域医療貢献のため、当法人3施設に、発熱外来診察室を設置し、県への申請を行った。


かつらぎクリニック


しらかしクリニック


沢田医院

これは緊急時(様々な不測の事態の発生)に、地域の多くの方々に、透析治療を実施できるよう予備枠として空けているためです。
そのため、同施設では新型ウイルス感染症患者の積極的な受付をしておりません。

9月 かつらぎCLに、移動型の強制換気扇を作成

10月 沢田医院発熱外来診察室に感染予防のため、ビニールカーテンの設置を行う。



11月 透析室待合室の椅子配置を変更


12月 沢田医院に、強制換気装置を設置。

複数の要請患者発生時の対策まとまる。
透析室前に、タブレット型体温計を設置



体温チェックについて

透析患者さんには毎日検温して頂き、来院時に確認をしています。自己測定できていない場合には、当院で測定をさせて頂いております。37.5度以上の発熱、咳等のかぜ症状、味覚症状があれば、事前に連絡を頂き、念のため部屋を変更して透析を行っています。
かつらぎクリニックでは個室にて、しらかしクリニックでは隔離部屋で対応させていただいています。
また、送迎を利用している場合は、症状が完治するまで送迎を中止させて頂いております。


かつらぎクリニック 個室


しらかしクリニック 隔離部屋

院内の移動について

発熱や咳がある患者さんには、動線を変更し、かつ専用の車椅子を使用して入室頂いています。
また、現時点では患者さん全員にマスクを着用して頂いております。

アルコール消毒の設置

外来や透析室の待合に消毒液を設置し、安心・安全な環境整備に努めております。皆様のご協力をお願いいたします。


透析室 待合


外来 待合

定期消毒の強化

ドアの取っ手周辺、椅子、エレベーターのボタン、手すり等、人が触れる機会の多い箇所のアルコール消毒を徹底しております。

使用した部屋の消毒

オゾン発生器を使用し、部屋の消毒を行っております。

オゾンは菌を除去し、ウイルスを不活化できるため感染症のリスクを軽減することができます。
新型コロナウイルスを不活化させることができます。


ビニールカーテンの設置

飛沫感染防止を目的として、外来受付にビニールカーテンによる仕切りを設置しています。



沢田医院


かつらぎクリニック


しらかしクリニック

3密を避けたレイアウト

空調設備による換気及び可能な限り、ドア・廊下の窓を開放しています。


かつらぎクリニック透析待合


しらかしクリニック透析待合

職員における感染防止の取り組み

  1. 出退勤および勤務中のマスクの着用
    職員へマスクを配布し、出退勤ならびに勤務中の着用を義務付けています。
  2. 体調チェック
    毎日体温測定を行い、37.5度以上の発熱や体調が優れない時は症状が回復するまで自宅待機としています。
  3. 手洗いの励行、およびアルコール消毒の徹底
    職員へ手洗いの励行、各所にアルコール消毒を設置し、こまめに消毒するようにしています。

透析患者さんへのお願い

当法人におきましては、ワクチン接種が拡がり、感染拡大が落ち着くまでの間、下記の対策をすることと致しました。

  1. 新型コロナウイルス感染が陽性となっても、入院することができず、止む無く自宅療養となり、透析治療を当法人で受けざるを得なくなった場合、しらかしクリニックの火木土曜の午後から透析治療を行う事と致します。
  2. 使用後の部屋の殺菌の都合から、普段の透析時間に関わらず、3時間透析を基本とさせて頂きます。
  3. 発熱や風邪症状のある場合、透析治療時の座席や時間帯の変更をさせて頂くことがあります。
  4. 送迎を利用されている場合、感染の可能性がなくなるまで、ご自身での通院をお願い致します。

当院を利用されておられる皆様方への感染拡大を避けるための対策の一環です。
医師やスタッフの指示に従って頂くよう、重ねまして、ご協力の程、よろしくお願い申し上げます。

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